外資系会社員の住宅購入:RSU・賞与をローン審査と購入予算でどう扱うか

住宅購入

外資系企業の報酬は、基本給、業績連動の賞与、RSU(譲渡制限付き株式ユニット)に分かれることがある。合計額を一つの「年収」にして住宅の購入予算を決めると、審査で示す数字と毎月返済に使える現金が混ざる。銀行への説明と家計の見通しを、分けて準備したい。

まず「審査で申告する年収」の根拠をそろえる

年収の入力方法は金融機関や提出書類によって異なる。三井住友銀行の住宅ローン申込FAQでは、源泉徴収票を使う場合は「支払金額」、給与・賞与明細を使う場合は直近の給与と賞与から計算する方法が案内されている。一方、転職後のPayPay銀行の案内では、現在の勤務先の見込年収を使い、雇用契約書や給与・賞与明細を提出する。ある銀行の入力方法を全商品に当てはめることはできない。

前年の源泉徴収票、直近の給与・賞与明細、雇用契約書を手元に置き、転職や報酬制度の変更があれば年ごとの違いを説明できるようにする。公的証明書上の前年収入を原則とする商品もあるため、現在の見込年収だけで借入額を見積もらない。

RSUは「付与額」「権利確定」「換金後」を分ける

RSUの付与通知は、将来受け取る可能性のある株式を示す。権利確定済みの株式や売却して得た現金と同じではない。外国親会社等からの経済的利益について国税庁には別途調書の制度があるが、税務上の扱いが、そのまま住宅ローン審査での年収算入を保証するわけでもない。

RSUの算入可否、算入する場合の金額や必要書類は、候補の金融機関に個別に確認する。確認時には、付与通知、権利確定の履歴、売却記録、給与・税務書類のどこに反映されたかを分けて示す。公開資料から特定の銀行がRSUを必ず年収に含めるとは判断できない。

借入可能額と購入予算を別々に出す

銀行が年収の一部として賞与やRSUを認めても、毎月の引落しに使う現金が増えるとは限らない。購入予算では、まず基本給からの手取りでローン返済、管理費、修繕積立金、固定資産税、生活費を賄えるかを見る。その後、賞与が減る場合、RSUの権利確定が遅れる場合、株価や為替が変動する場合を並べる。

ドコモSMTBネット銀行も、融資額は年収だけで決まるものではなく、他項目を含め総合的に判断すると説明している。審査が通る金額を、家計にとっての上限と同一視しない。月々の返済と保有費用の概算には住宅購入資金計画シミュレーターを使い、金利上昇時には5年ルール・125%ルールの記事で残高の動きも確認できる。

相談前に確認する三つの問い

  1. 前年の証明書上の収入と、現在の基本給・賞与・RSUの内訳はどう違うか。
  2. 候補行は賞与と権利確定済みRSUを何で確認し、どのように審査するか。
  3. 賞与や株式報酬を毎月返済の前提から外しても、住宅を保有し続けられるか。

物件選びと資金計画は、年収欄の最大値から逆算するより、保有中の現金収支と売却時の選択肢まで並べて考えたい。自宅の購入相談では、融資条件を確約することなく、候補物件の価格と保有コストを整理する。

参照資料

各金融機関の案内は2026年9月25日に確認。商品条件や審査基準、税務上の取扱いは個別に確認する。

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